リハビリテーションは廃用症候群や合併症を予防・改善し、早期社会復帰につなげることを目的にしています。この指標はその実施状況を把握するための指標です。

2015年度の結果の解釈

リハビリの依頼数、リハビリテーション実施率は毎年増加の傾向にあります。しかし、当院のリハビリテーション実施率は、全日本民医連のリハビリテーション実施率と比べると、高いとは言えない状況です。
当院では、個々の患者に必要な質と運動量を適切に提供し、患者さま1人当たりの介入密度を高める方針のため、実施率はそう高くはなりません。
近年では、術前の患者さまへのCGA評価(高齢者総合機能評価)を開始し、依頼数を伸ばしています。また、心臓リハビリテーションの稼動向上など、新しいリハビリテーション医療活動が定着してきた事も、依頼数増、実施率増に寄与していると思われます。

当院では、リハビリが必要と思われる患者さまに、適切な質と一定量のリハビリを提供する方針を採っています。 実施率が高すぎる場合は、十分な検討を踏まえずにリハビリテーションを導入している可能性があると捉え、必要性について適切に判断することも重要な視点だと考えています。

指標の計算式、分母・分子の解釈
  各指標の計算式と
分母・分子の項目名
解釈
備考 全病棟を対象とする(回復期リハ病棟含む)
分子 リハビリテーションを実施した退院患者(PT、OT、STいずれか)
(在院日数3日以内は除く)
当月退院患者のうちリハビリを実施した患者
DPCデータを使用する場合、様式1の存在する患者のEファイルの各リハビリ点数コードを用いて算出できる。ただし、一般病棟以外(回復期リハ病棟など)の算出方法については工夫が必要。
分母 退院患者数
(在院日数3日以内は除く)
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医療の質向上・公開推進事業」データより
(全日本民医連 2011年60施設、 2012年70施設、 2013年83施設、2014年75施設、2015年78施設参加)
年度 最大値 中央値 最小値
2011年 77.7% 28.5% 6.6%
2012年 93.1% 33.8% 13.1%
2013年 100.0% 44.4% 16.4%
2014年 94.2% 46.6% 20.4%
2015年 94.1% 51.9% 16.1%