育児書や教科書では、1ヵ月1kg、1日30gと言われていますが、これは平均値です。最低値は、15~20gと考えていいでしょう。体重増加が良好な赤ちゃんはうんち・おしっこの回数も5~6回以上はみられます。
ただ、体重の増え方がゆっくりでも健康に育つ赤ちゃんもいます。母子健康手帳に記載されている身体発育曲線を参考に、心配なときは小児科医に相談しましょう。
多くの場合、げっぷは必要ありません。
赤ちゃんがおっぱいを飲むとき、口の中はお母さんの乳首を舌で巻いてぺしゃんこにして飲んでいます。このため、口の中に余分な空気は無く、空気を一緒に飲むことはあまりありません。
2~3分さすってもげっぷが出ないときは、顔を横向きにして寝かせましょう。
おっぱいの後に赤ちゃんを縱抱きであやしてから寝かせてみましょう。
赤ちゃんの胃の入り口の筋肉がまだ未熟なため、おっぱいをたくさん飲んだときや泣いたりしたときにおっぱいが口元からタラタラと流れること(これを溢乳といいます)があります。ピークは生後4ヶ月頃ですが自然におさまります。
吐いた後、赤ちゃんの機嫌が良く、おっぱいもいつもと同じように飲み、うんち・おしっこの回数が十分にあり体重の増加が良好であれば、心配ありません。
吐き方が徐々に激しくなったり、噴水状に吐く場合は受診をお勧めします。
健康な赤ちゃんなら、少なくとも生後6ヵ月の間は、母乳以外のものを与える必要はありません。生後6ヵ月以前はアレルギーの原因となる物質が腸の表面を通って体の中に入りやすいためアレルギーをおこしやすい時期です。このため、母乳以外のものを与え始めるには、まだ早すぎます。
赤ちゃんに必要な栄養や水分は母乳から摂取でき、順調な成長と発達を支えます。また、母乳の生産には、需要と供給のバランスを自然に保つしくみが備わっています。白湯やお茶、果汁を飲ませることは、この自然のバランスを崩すことになります。お風呂上がりの水分補給には、母乳を飲ませてあげましょう。
赤ちゃんが飲んでいる内に多くの場合は治ります。冷たくしたガーゼ等で冷やすのも効果的です。また、浅い飲み方にならない様に、赤ちゃんの高さを調節したり赤ちゃんをしっかり引き寄せましょう。乳頭に傷ができて痛いときは、母乳中には傷を癒す物質が含まれていますから、授乳のあとに数滴しぼり出して、それを乳頭にやさしく塗っておくといいでしょう。
おっぱいを消毒綿や石けんで強く擦ることは止めましょう。どうしても痛みが取れずに、なかなか治らない場合には病院を受診しましょう。
張らないこと、イコール、でなくなってしまう、イコール、母乳不足ではありません。
張らなくなったのは赤ちゃんが吸えばおっぱいがすぐに出るという良いリズムが出来たことなのです。
母乳分泌の法則は、“飲めば飲むほどわいてくる”です。授乳回数が減ったり、飲み方が少なくなったりすると、母乳の量もそれに合わせて減ります。
このように、母乳の生産には、需要と供給のバランスを自然に保つしくみが備わっています。母乳以外のものを与えることでこの自然のバランスを崩すことにつながりますので、赤ちゃんの欲しがるときに、欲しがるだけ母乳を飲ませてあげましょう。
市販の薬(風邪薬、解熱剤、頭痛薬、胃腸薬、便秘薬など)では中止せずにすむ薬がほとんどです。
たいていの薬の添付文書(箱の中に入っている説明書)には授乳中の人は飲まないこと、もしくは授乳を避けること、と書かれていますが、赤ちゃんに影響がでるほど母乳中に薬が移行することはまれです。ただし、一部の風邪薬や酔い止め、花粉症の薬等では赤ちゃんにも眠気がでる可能性があるのでいつもより母乳の飲みが悪い、うとうとしている、という症状がある時は薬を飲むのは中止しましょう。
また、風邪薬等は症状がひどいときだけ飲むようにして、飲んでも治らない時は病院を受診するなど、同じ薬を長期間(4日間以上)飲み続けないようにしましょう。病院でもらった風邪薬も市販薬と同様な考え方で良いですが、妊娠前から飲んでいるような慢性的な病気の薬については出産前に医師や薬剤師から情報をもらっていたほうが安心でしょう。以下のサイトも参考になるのでご覧ください。
もし、上記でも分からない点あれば、当院の薬剤師へご相談ください。