臨床工学室
臨床工学室は1990年心臓外科開設に伴い、生命維持管理装置(血液浄化、高気圧酸素、体外循環、補助循環、呼吸管理など)の医療機器の操作・保守・管理を主な業務として開設されました。
臨床工学技士業務は生命に直結するため、勉強会や自己研鑽に努め、安全性や信頼性を維持するため日々努力しています。
組織・体制
臨床工学室は病院棟2階に位置し、診療技術部 臨床工学技術部門の臨床工学技士スタッフ4名にて、集学治療病棟、心臓カテーテル室、人工透析室、MEセンター、高気圧酸素業務に対応しています。
当院の臨床工学室は、ローテーションにて業務を行っています。
MEオンコール待機
開設当初より2名による24時間オンコール体制です。1名は緊急対応とし、もう1名はサポートとして対応しています。
各種業務ご紹介
血液透析
3床(1日あたり6名)にて運用しております。主に近隣の透析施設で維持透析を行っている患者さんが、治療等にて当院へ入院が必要時に継続して透析ができるように対応いたします。また緊急に必要になった患者さん、新規に透析導入が必要になった患者さんへもも対応します。
血液透析の装置を設置した様子
血液浄化
集中治療室における各種血液浄化に対応しています。
対応内容
- 持続的血液濾過透析(CHDF)
- 高流量血液濾過透析(High Flow HDF)
- 単純血漿交換(PE)
- 血漿吸着(PA)
- 直接血液灌流(DHP)
- その他の対応もあり
血液浄化装置
心臓カテーテル室
現在2室にて、診断、冠動脈治療、下肢動脈治療、ペースメーカー植え込み、アブレーション(不整脈治療)などを行っています。
モニター室の風景
循環器インターベンションセンター入口
カテーテル操作の画面
不整脈治療のモニタリング
ペースメーカークリニック
ペースメーカー植え込み患者さん、ICD(除細動器)植え込み患者さんの外来などにおけるペースメーカー等のチェックを行っています。必要に応じ在宅でのチェックも行います。
呼吸サポートチーム(RST)
病棟・ICUなどにおいて使用中の人工呼吸器の動作確認等行っています。
補助循環業務
心疾患・肺疾患などでの心肺補助循環業務、救命救急部門での心肺補助循環業務を24時間体制にて対応しています。
- 経皮的補助循環装置: 2台
- IABP(大動脈内バルーンパンピング): 2台
心肺補助循環の装置
IABPのモニタ
高気圧酸素治療
体内酸素量の増加により、生体内の循環障害・低酸素状態の改善効果が期待されます。
また、酸素の抗菌作用を利用した細菌の発育を阻害する抗菌効果も期待されます。
そのほか、生体内にできた気体を圧縮・再溶解することでの末梢循環の改善や、組織の浮腫を軽減させる生体内気体の圧縮・溶解も期待されます。これらの効果をもとに、脳塞栓、腸閉塞、一酸化炭素中毒等に対して高気圧酸素治療装置にて治療を行っております。
高気圧酸素治療装置
医療機器管理業務
院内ならびに宮城厚生協会内で医療機器が安全にかつ円滑に動作できるように医療機器安全管理責任者として、専用ソフトを使用しながら日常点検、定期点検など医療機器の安全管理を行っています。
待機中の機器