インタビュー

リハビリテーション科専門医 京 吉彦(秋田大学 15卒) 

「リハ医を選んだ自分を褒めたい!」
そんな京先生がどのように考え、またどのような研修を通してリハ専門医になったかをお聞きしました。 
 
まずは自己紹介をお願いします。
2015年秋田大卒の京と言います。
地元は秋田県能代市で、実家が慢性期病院を開業しています。21年4月に第二子の次男が生まれました。
 
決め手は純粋なリハビリテーション科医との出会い
 
なぜリハビリテーション科医を選んだんですか?
 
もともとは父と同じ循環器科か、叔父と同じ整形外科を考えていました。偶然、初期研修中に純粋なリハビリテーション科医師(坂総合病院 藤原大先生)と出会い、前向きなリハビリテーション科は自分の資質に合っているし、急性期の診療科よりは実家での医療内容にもマッチしそうだなと直感的に感じ、将来の選択肢として考えるようになりました。
 
母校は整形外科の医局とリハビリテーション科の医局が一緒になっていたので、整形外科とか脳外科あがりではない、純粋なリハビリテーション科医には初期研修で初めて出会いました。今思えば本当にラッキーでしたし、坂総合病院で初期研修していなければ間違いなくリハ医にはなっていないでしょうね。
 
 
後期研修施設の選択
 
 
『純粋なリハビリ科医』との出会いがきっかけだったんですね。
そこから後期研修開始までの経緯を教えてください。
 
リハビリテーション科へ強く惹かれていたのですが、ローテートもしていないので決めきれず、3年目は初期研修をした坂総合病院にそのまま残り、リハビリ科と循環器内科を半年ずつ研修しました。その1年間でリハビリテーション科に心を決め、4年目から本格的な後期研修を開始しました。なお、専門医は旧制度の最後の学年です。
 
 
大学病院や、他の市中病院での研修は考えませんでしたか?
 
初期研修からお世話になっている居心地が良い環境なので、大学病院や他施設で後期研修をする選択肢は考えもしませんでした。いずれ実家を継ぐことを踏まえ、学術活動・研究よりは臨床経験を重視しており、大学病院ではなく市中病院を中心に後期研修をしたいと学生時代から思っていました。1年ごとにコロコロ異動が発生せず、じっくりと一施設に腰を据えて後期研修を終えられることも魅力でした。リハビリ科は患者さんとも長い付き合いになりますからね。
(※注:新専門医プログラムでは連携型施設であり、3年のプログラムのうち2年6か月は当協会で研修可能だが、最低6か月は大学病院での研修が必要)
 
たくさんの有名病院のエッセンスを学んでいる感覚
 
大学病院に行かず、宮城厚生協会の坂総合病院・長町病院だけで専門医を取得されたんですね。
研修を振り返っていかがですか?魅力を語ってください。
 
「ここで研修してよかった」、の一言です。指導医には恵まれているし、急性期・回復期・慢性期まで研修できるハード面も自慢です。 
『人』の面ですが、現在は坂総合病院は専門医・指導医が4人、専門医が1名、長町病院は専門医・指導医が4人、専門医1名が僕で、新専門医制度で東北大のプログラムに登録して研修している後輩(2016年卒)が1名います。
 
指導体制はかなり厚いですし、教えるのが好きな温和な指導医に何でも質問しながら育ちました。よく相性が合わない指導医がいて困るような話は聞きますが、一度も理不尽を感じたことはなく、本当にみんな優しいです。感情的に怒られた経験は一度もありません。後輩の分際で何様だという感じですが、自慢の指導医たちです。
上級医はそれぞれ国内留学を経験していて、嚥下・痙縮・リハ栄養など、それぞれサブスペシャリティを持っています。僕視点だと1施設で研修しながら、たくさんの有名病院のエッセンスを学んでいるような感覚です。
 
『ちゃんとしたリハ医』に育つことができる環境 ~多様なステージの診療経験が力に~
 
次に『施設』の面ですが、急性期総合病院の中に回復期病棟を1病棟持っている坂総合病院と、回復期病棟2病棟+地域包括ケア病床の長町病院の2施設で研修ができます。
 
坂総合病院ではICUから訪問診療まで経験できます。後期研修を開始してしばらくしてから知ったのですが、「回復期リハ病棟の主治医をしながら急性期のリハを診たり、訪問診療に行ったり、退院後の外来もできる」という施設はあまりないみたいです。急性期から在宅・緩和まで、自分の志向にあわせて働くステージが選べるのはリハビリ科の魅力の一つですから、振り返ると色々見られて本当に良かったと思っています。
研修環境としては『人』『施設』のどちらも重要ですが、どちらも兼ね備えていて、『ちゃんとしたリハ医』に育つことができる環境だと思います。
 
 
東北でリハ研修するなら坂総合病院・長町病院!
 
 
『人』『施設』の魅力について、かなり熱く語ってもらいました。
最後に、HPを見る人へのメッセージをお願いします。
きっとこのページを見ている人は、当院での研修に少しは興味を持ってくれているはずです!
 
自分の経験からしか伝えられませんが、リハ医になって本当に良かったですし、ここで研修をする選択をした過去の自分グッジョブ!と本気で思っています。『東北でリハ研修するなら坂総合病院・長町病院!』とアピールしていきたいですね。
 
初期研修修了後の専攻医として研修を開始するにも良い施設ですし、転科を考えている既卒の先生にとっても良い環境だと思います。受け入れ実績もあり、当院での研修を通して専門医を取得され、今は別の施設でバリバリやっている先生もいらっしゃいます。嚥下障害に対する完全側臥位法で有名な福村先生も当協会での研修経験がおありです。
 
コロナ禍で病院見学もままならない日々ですが、オンラインでの説明会などもやっているのでご興味がある方は気軽にお問い合わせください。一緒に働く仲間を募集しています。東北でリハ研修するなら坂総合病院・長町病院!