当法人は、「無差別・平等」の視点で医療・介護・保健福祉事業を行っている。2021年に「理念」「ありたい姿」「戦略」を明文化し、「ありたい姿」では「力をあわせて患者・利用者につくしている」「誇り、やりがい、成長する喜びをもって働いている」「安定した経営をとおして社会的責務をはたしている」を掲げている。各事業所が展開する地域において、切れ目のない医療と介護の提供、福祉の向上を目指している。
坂総合病院は、塩釜地区休日急患診療担当二次病院施設として地域の輪番制を担っている。地域医療支援病院として、主に塩釜市、多賀城市、利府町、松島町、七ヶ浜町の2市3町にある病院、クリニック、施設等からの入院や緊急時の受け入れを中心に、連携を強化している。2025年9月宮城県より、がん診療連携推進病院に指定され、専門的ながん治療やがん相談支援を提供し、国が指定する「がん診療連携拠点病院」と密接に連携して地域のがん医療を支えている。がんの予防の啓蒙、緩和ケアの質向上、がんサロンなどに取り組んでいる。
坂総合クリニックは、小児疾患から生活習慣病の管理、在宅医療まで幅広い外来機能を有する。また、宮城県認知症疾患医療センターの指定を受け、認知症の診断鑑別を行うとともに、相談業務の充実を図り、地域の開業医との連携を重視し、地域の方々が安心して受診できる外来診療を目指している。
長町病院は、回復期リハビリテーション病棟および地域包括ケア病床を活用し、急性期治療後の患者を受け入れ、住み慣れた地域への復帰を支援している。外来では、糖尿病をはじめとする慢性疾患管理、健診や予防接種等、保健予防活動に積極的に取り組んでいる。在宅療養支援病院(機能強化型)として、仙台南方の高齢者医療と在宅医療を支えている。介護分野では、通所リハビリテーションや訪問リハビリテーションを提供するとともに、有料老人ホーム「はなみずき」を運営し、療養や生活のサポートを行っている。
泉病院は、2025年5月に新築し開院した。新病院では、「宮城県地域医療構想」に基づき2026年1月に急性期病床を44床から32床に減らし、12床を地域包括ケア病床に変更した。引き続き二次救急医療を担い脳血管系疾患の診断と内科的治療、神経難病の診断とリハビリテーション、認知症の診断、整形疾患を含むリハビリテーション領域で社会復帰を支援している。
古川民主病院は、一般内科を外来診療の主軸とし、かかりつけ医機能として生活習慣病の管理、在宅医療に取り組んでいる。入院医療では、地域包括ケア病床と介護医療院を一体的に運営し、高齢者救急後の受け皿、急性期病院からの転院受入れ、在宅・施設への復帰支援を担っている。2025年度は、2階病棟について10月から全病床を地域包括ケア病床として運用し、下期は厳しい看護体制の中でも稼働改善に取り組んだ。介護施設との医療機関協定や紹介元との連携を強め、病態悪化時には地域包括ケア病床で受け入れるなど、地域の高齢者や要介護者を支える医療・介護の接続機能を高めた。また、在宅療養支援病院として、自宅や高齢者住宅で暮らす患者への訪問診療を継続した。在宅管理患者数は年度後半に200名を超え、在宅で暮らす高齢者やがん患者を支える機能の維持・強化に取り組んだ。
| 外来患者数 | 入院患者数 | |
|---|---|---|
| 法人総合計 | 354,050 | 221,640 |
| ※ 古川民主病院の入院患者数には介護医療院入所者13,445人含む | ||
| 坂総合病院 | 60,646 | 118,486 |
| 長町病院 | 35,809 | 47,783 |
| 古川民主病院 | 30,585 | 26,397 |
| 泉病院 | 32,126 | 28,992 |
| 診療所群 | 157,892 | |
| 歯科群 | 36,992 | |
当法人は、第二種社会福祉事業として社会福祉法第2条第3項9号に規定する「生活困難者のために、無料又は低額料金で診療を行う事業(無料低額診療制度)」を8事業所において実施している。
坂総合病院・坂総合クリニックは、医療相談課で申請を受け付け、対象になった方は236件で昨年度より増加している。また診療圏外の他医療機関や自立相談支援窓口からの相談も一定数見受けられる。対象者は依然、国民健康保険加入者が約半数を占めている。また、老齢年金受給者の割合が半数を超える状況も変わらない。更新申請者の割合も7割超であり、経済面の改善が困難で対象者が固定化されている傾向にある。この他、顕著な特徴として2点ある。1点目は物価高騰等の経済情勢の影響を受けて医療費だけでなく食費や水光熱費などの捻出にも苦慮していること。2点目は精神疾患を背景に持つ患者、家族の増加である。休養や治療による就労・収入への影響、治療中断や未治療などの実態がある。広報活動としては病院ホームページの掲載を始め、2市3町の社会福祉協議会、自立相談支援窓口にチラシを配布している。また、地域向けの講演会や院内学習会での事業案内を実施した。
長町病院は、2025年度は85件の申請があった。新規・更新共に申請件数は毎年増加している。利用患者の内訳は10~80歳代と幅広く、国民健康保険の単身世帯、次いで後期高齢者医療保険の利用者が多い。特に年金暮らしの世帯から、物価高により生活苦が増しているという声が多く聞かれた。申請者の約7割は、世帯収入が生活保護基準の100~150%の金額だった。生活保護や他制度に該当しない多くの方が、無料低額診療により医療に繋がることができている状況であることが伺える。また、昨年度と同様に近隣の医療介護施設や行政等への広報活動も継続。結果として、学校や自立支援相談窓口・更生保護施設など様々な地域の機関からの相談があった。患者自身からの相談では、年代を問わずインターネットで調べて辿り着いたケース最も多かった。当院では治療困難な疾患については、県連内の他院所へ相談し受診に繋がったケースもあった。
泉病院は、医療相談室で相談を受け付け、83件が対象となり昨年度より増加した。申請者の半数近くが国保加入者で、生活保護基準以下で生活している世帯も多い。高齢者では、医療と介護が必要になると年金だけでは生活していけず、アルバイトをしながら生計を維持しているケースも散見される。昨年度は地域の関係機関を対象に、無料低額診療の周知活動を10回行った。継続した広報活動により、自治体の障害高齢課、生活保護課、社会福祉協議会、自立支援相談窓口、包括支援センターなどから直接寄せられる相談が増えている。治療が受けられたことで就労につながった、相談を契機に生活保護や障害者手当・年金につながったなど、事業が直接生活改善に寄与している。
古川民主病院では、無料低額診療事業を必要とする方に制度が届くよう、院内掲示や案内を継続するとともに、行政窓口、地域包括支援センター、近隣市町村の相談窓口等との連携を重視して周知を行った。生活困窮、受診控え、認知症の進行による生活管理困難など、医療につながりにくい患者の相談が寄せられており、医療相談担当者、外来、病棟、地域連携部門が連携しながら、必要な医療につなげる支援を行った。広報により制度が認知されるようになり、近隣医療機関より無料低額診療事業利用希望の患者の紹介が増えている。物価高騰や年金生活者の生活不安、単身高齢者や身寄りのない方の増加を背景に、医療費負担が受診継続の妨げとなる事例は引き続きみられる。今後も、無料低額診療制度を「受療権を守る取り組み」として位置づけ、行政や地域の相談機関と連携しながら、早期相談・早期受診につながる広報と支援を継続する。
坂総合病院附属北部診療所では、外来窓口および在宅往診において、口頭または案内文書でお知らせしている。経済的困難を抱える患者や家族に声がけを行い、必要に応じ坂総合病院医療相談室と連携、相談しながら、本人負担分の全額あるいは一部負担の軽減を実施している。くりこまクリニックや中新田民主医院は、外来待合室に掲示し、制度の周知を図っている。古川民主病院歯科クリニックは、県内唯一の無料低額診療を実施する歯科医療機関であり、大崎市以外の患者も受け入れている。
| 事業所名 | 件数 |
|---|---|
| 法人合計 | 54,358 |
| 坂総合病院 | 30,905 |
| 長町病院 | 8,539 |
| 古川民主病院 | 3,285 |
| 泉病院 | 3,492 |
| 診療所群 | 8,137 |
当法人は、健診活動とともに各種健診を実施し、疾病予防事業を行っている。
坂総合病院は、一般健診、協会けんぽ生活習慣病予防健診、自治体の子宮がん検診、脳検診、育児健診等を受け入れている。また、感染症予防事業費等国庫負担金交付要綱に基づく事業として、塩釜市、多賀城市、七ヶ浜町、利府町、松島町の自治体乳がん検診(がん検診推進事業)を行っている。さらに、国の風疹追加対策の風疹抗体検査や予防接種のほか、石綿・じん肺健康管理手帳や被爆者健康手帳所有者の健診も行っている。感染管理室専従看護師は、感染対策向上加算により連携する松島病院の感染対策担当者からコンサルテーションの依頼を受け援助指導をおこなっている。
長町病院は、企業健診や、個人健診、協会けんぽ生活習慣病予防健診、仙台市特定健診・基礎健診等を受け入れている。仙台市の健診件数は年々増加傾向にあり、2025年度も1,000件を超える健診を行った。また、宮城県被爆者健診22件、小児科健診70件、福島県双葉町と浪江町の甲状腺エコー健診を実施した。メディカルフィットネス「のびのびながまち」の登録会員数は576名、延べ利用者数は3,077名である。コロナ禍以降、完全予約制を導入し、教室フロア内の人数を制限しながら運営している。完全予約制としたことで教室を休まず参加する傾向が高まり、延べ利用者数は年々増加傾向にある。
泉病院は、法定健診、電離放射線健診、協会けんぽ生活習慣病予防健診、仙台市特定・基礎健診を実施、単独のがん検診として大腸がん健診、前立腺がん健診を行っている。また、MRI3.0テスラを導入したことで、これまで以上の精度での脳検診が可能となり、スタンダード脳ドック・プレミアム脳ドック(脳卒中予防、または認知機能予防)のほか、4自治体からの委託による脳検診を実施している。さらに、ITを活用したWeb完全完結型脳ドック(スマート脳ドック)を実施している。
古川民主病院は、事業所健診や個人健診、協会けんぽ生活習慣病予防健診などを受け入れ、地域住民と企業労働者の疾病予防・健康管理に取り組んでいる。旧古川市内で生活習慣病予防健診を実施する医療機関の一つとして、2025年度も健診受け入れ体制を維持し、事業所健診数は2,706件となり、前年を上回った。また、地元企業の産業医活動を受託し、職場における健康保持増進や、生活習慣病の早期発見・早期治療につながる取り組みを進めた。健診を入口に、必要な精密検査や継続受診、生活習慣病管理へつなげることを重視し、外来診療との連携を図った。
若林クリニックは、仙台市の基礎健診・特定健診に加え、事業者が実施する定期健診や雇入時健診も行っている。また、仙台市委託事業である「フレイル予防応援教室」を、介護予防が必要とされる65歳 以上の住民を対象に、1クール3カ月として年間4クール実施している。終了後は友の会サークルなどを紹介し、地域住民が運動や交流を継続し、健康的な生活を維持できるよう支援している。
仙台錦町診療所は、協会けんぽ生活習慣病予防健診、特定健診、仙台市基礎及び特定健診、法定定期健診、雇い入れ健診、特定業務従事者健診(夜勤者健診)、特殊健診(石綿、じん肺、電離放射線)、腰痛健診、手話通訳者頚腕健診などの所内健診のほか、健診バスによる巡回健診を行っている。
古川民主病院歯科と長町病院附属歯科クリニックは。宮城県歯科医師会成人・妊婦歯科検診、後期高齢者歯科検診、事業所検診を行っている。また、古川民主病院歯科では大崎市内4か所の保育所において歯科検診を行っている。
| 健診項目 | 法人合計 |
|---|---|
| 職域健康診断 (雇入・定期等) |
18,546 |
| 特殊健診 (有機・石綿等) |
835 |
| 行政指導健診 (VTD・腰痛等) |
450 |
| 特殊健診 (自治体等) |
2,054 |
| 人間ドック (脳ドック含む) |
791 |
| がん検診 (大腸・乳等) |
20,224 |
| 仙台市基礎健診 | 1,270 |
| 古川民主病院歯科 | 長町病院付属歯科 | |
|---|---|---|
| 成人検診数 | 19 | 8 |
| 後期高齢者検診数 | 57 | 18 |
| 妊婦健診数 | 14 | 0 |
| 事業所健診 | 9 | 1 |
坂総合病院では、医学部は東北大学医学部から6年次高次医学修練5名、5年次地域医療実習7名、産婦人科SGT15名、1年次早期医療体験実習10名、個別計画実習(見学)4名を受け入れた。東北医科薬科大学医学部から5年次リハビリテーション科SGT7名、個別計画実習(見学)7名を受け入れ、両大学以外の個別計画実習(見学)64名、医学部合計受入数は119名となる。薬学部は東北医科薬科大学臨床実務実習1名、岩手医科大学化学薬学部臨床実務実習1名を受け入れている。2024年度より東北大5年次地域医療実習医学部生には実習中の課題として「地域診断」に取り組んでいただいている。具体的には坂総合病院の診療圏である2市3町の中から選択し、その地域の医療情勢や課題点などについてまとめてもらい、最終日に発表している。地域を知るためにも1週間のうち1日は在宅診療科での実習を行い、患者宅への往診に同行、その後のカンファレンスなどにも参加し、患者さんの生活環境や抱えている問題などについても学べる機会となっている。また、坂総合病院の他に松島医療生協松島海岸診療所の体験実習も取り入れている。その他の実習については、初期研修医の同行を中心に診療科で行っている。
長町病院では、東北大学医学部6年次高次修練1名を受け入れた。実習初日に学生の体験したいこと、学びたいことを聴取し、実習に取り入れている。また、同大学医学部の5年次地域医療実習4名、1年次地域医療体験実習2名を受け入れた。
泉病院は、協力型臨床研修病院として初期研修医11名を受け入れた。
古川民主病院は、協力型臨床研修病院として初期研修医1名を受け入れ、地域包括ケア病床、外来、在宅医療、介護医療院を一体的に有する病院の特徴を活かした研修を行った。急性期病院からの転院受入れ、在宅復帰支援、訪問診療、介護施設との連携など、地域で高齢者を支える医療の実際を学ぶ場として位置づけている。専攻医2名の研修も実施。医学生の見学も2名受け入れており、患者と長期的な関わりを通じ、地域で高齢者を支える医療の在り方を深く学ぶ機会を提供している。古川民主病院歯科では、協力型臨床研修施設として臨床研修歯科医1名を受け入れた。また、歯科衛生士学科の実習で、仙台青葉短期大学歯科衛生学科から1名を受け入れた。お仕事体験in古川民主病院歯科を開催した。
看護部門での、看護実習受け入れ学校数は県内10校、受け入れ総数は161名であった。記録物の不備や、患者とのコミュニケーションに課題が見られる学生に対しては、教員や実習指導者が傍につきながらフォローした。腹痛や頭痛などの体調不良による実習欠席も見られ、教員と連携を図りながら、継続した実習参加に向けた支援や対策が必要となっている。実習中の身だしなみや事前学習、学内実習について学校と申し合わせた。高校生1日体験では、県内30校から145名を受け入れ、病棟での半日の体験プログラムを実施した。体験終了後に、担当指導者との感想交流会を実施。参加した高校生は積極的に質問し、目を輝かせて看護師の話に耳を傾けていた。看護職への理解を深め、進路選択を考える重要な機会であり、今後も継続して取り組む。
臨床栄養学実習として、県内3校から9名受け入れた。栄養指導見学、カンファレンス・回診・ミールラウンドへの参加、栄養管理計画書の作成、栄養指導媒体の作成など、病院管理栄養士の業務を一通り体験出来るプログラムとしている。給食委託会社の協力をいただき、盛り付けやトレイメイク等の給食管理業務も体験している。
リハビリテーション部門では、宮城県内の養成校6校から14名の実習を受け入れた。
社会福祉士の実習は、複数の養成校から実習受入れ依頼があったが、実習指導者の異動などの理由でお断りせざるを得なかった。体制を整えながら受け入れを進める。
訪問看護介護分野では、県内7校から151名の看護学生の実習を受け入れた。病院と在宅での看護の違い、地域包括ケアを支える多職種連携の重要性等を学ぶ機会としている。学生により実習に対する意欲は異なるが、少しでも多くの学びができるようにサポートしている。
| 実習等受入学部(科) | 受入数 | 受け入れ校数等 |
|---|---|---|
| 医学部 | 128名 | 東北大学医学部地域医療実習・高次医学修練等 |
| 薬学部 | 2名 | 県内1校、県外1校 |
| 看護学部 | 161名 | 県内10校 |
| 訪問看護・介護分野 | 151名 | 県内7校 |
| リハビリテーション | 14名 | 県内6校 |
| 社会福祉士 | 0名 | |
| 管理栄養士 | 9名 | 県内3校 |
| 歯科衛生士 | 1名 | 仙台青葉短期大学歯科衛生学科 |
| 職業体験 | 受入数 | 受け入れ校数等 |
|---|---|---|
| 高校生医師一日体験 | 12名 | 県内4校、県外1校 |
| 高校生看護師体験 | 145名 | 県内30校 |
講師活動では、坂総合病院の副院長は東北大学医学部臨床教授、産婦人科小児科診療部長は東北大学医学部臨床教授(婦人科)である。副薬局長は、東北医科薬科大学薬学部の非常勤講師を務めている。長町病院は、院長が東北大学医学部臨床教授を担っており、他のリハビリ科医師も医療系専門学校などの講師を担っている。
訪問看護介護分野では、大崎市医師会附属高等看護学校の要請を受け、非常勤講師として在宅看護論の講義を行った。また、喀痰吸引基本研修の講師を務め3名が受講、喀痰吸引3号研修の実地研修講師を務め45名が受講した。
介護事業では、3事業所で行っていた定期巡回・随時対応型訪問介護看護は1事業所を廃止し2事業所となった。地域包括支援センターの事業運営も含めた介護支援専門員数は31名と減少している。仙台市との委託事業である育児ヘルプサービスも契約数が増えていない。
坂総合クリニックでは、七ヶ浜町でのリハビリ指導や個別訪問など総合支援事業を実施しており、戸別訪問3件、七ヶ浜町が行っている介護予防教室に延べ18回参加し、延べ22名の職員を派遣した。
坂総合病院は、塩釜市、多賀城市の災害公営住宅において、班会および健康相談会を計152回開催し、職員を含め延べ1547名が参加した。塩釜市浦戸諸島桂島の桂島ステイ・ステーションに医師、看護師、臨床検査技師、健康運動指導士などを派遣し健康相談会を開催してきたが、今年度は開催できなかった。2026年度の再開を計画している。2022年7月に開設された地域住民主体の「くらしの保健室」に継続して取り組んでおり、医師や看護師も運営に関わっている。相談は、健康や病気、家族のことなど様々であり、地域住民の困りごとに寄り添い支え合う活動となっている。最近では話し相手のいない方の傾聴の場となっており、高齢化と孤立が進む地域において重要な役割を果たしている。「くらしの保健室」では、活動の一環として、地域の児童に学用品などを提供する「おゆずり会」を冬休み期間に実施しており、今後も継続し開催する予定である。子育て中の経済的な貧困家庭を支援する取り組みも始めており、食糧支援や文房具などの配布も年2回程度開催している。
WHO傘下の日本HPHネットワーク(Health Promoting Hospitals & Health Services)に加盟し、健康増進活動拠点病院として病気の治療にとどまらず、病気の予防、病気や障害を持つ人が人間らしく生きることができるまちづくりに貢献できるよう、取り組みを進めている。
長町病院では、地域交流サロンでのお茶会など、生きがいにつながる活動を行っている。地域公開講座を毎月多彩なテーマで開催し、好評を得た。ホームページやLINEを活用し、イベントの予定を発信している。2021年度から開始している「助け合いの会」の活動は、草取りや話し相手、受診同行、電球交換など多岐にわたり、利用者から大変喜ばれている。また、高齢者配食サービス「ほっと亭」の活動も地域から喜ばれており、配食と同時に高齢独居者の安否確認をおこなっている。
泉病院では、健康増進事業として、「フレイル予防」、「健康イベント」、「健康体操」などを近隣の地域で開催。富谷市で「健康相談会」を開催した。
古川民主病院は、高齢者の健康づくり、閉じこもり防止、仲間づくりを目的に、大崎市生涯学習課や共同組織と連携し、地域住民の健康増進活動に取り組んだ。ボッチャ出前講座や交流大会、いきいき百歳体操、グラウンドゴルフ大会、おしゃべりカフェなど、住民が参加しやすい活動を通じて、疾病予防だけでなく社会参加や孤立予防にもつながる取り組みを進めた。また、OTC類似薬の保険外しに関する学習会など、医療制度に関する情報提供にも取り組み、地域住民が安心して医療を受けられる環境づくりに努めた。今後も、病院の医療機能と地域のつながりを活かし、健康づくりと地域づくりを一体的に進めていく。
仙台錦町診療所・産業医学健診センターは、健康まつりを10月に開催し、外部の薬剤師による講演を 行い36人が参加した。地域のコミュニティーセンターで「笑いヨガ」を開催した。また、診療所内に様々な意見や要望を書いてもらう「何でもBOX」を設置した。
くりこまクリニックでは、健康まつりを開催し140名が参加した。健康相談、頸動脈エコーの実施、地域住民による演芸やバザーなどを行った。ゲートボール大会やパークゴルフ大会を開催した。
若林クリニックでは、所長による健康講話「糖尿病と感染症」、生協前での健康相談会、「健康と平和のフェスティバル」での骨密度測定などを実施した。友の会会員によるサークル活動では、クリニック内のゆったりサロンにて健康麻雀、輪読会、DX学習、椅子ヨガを行っている。その他のサークルも、地域のコミュニティーセンターを活用して活動している。また、仙台市委託の介護予防事業「フレイル予防応援教室」を実施し、修了者の友の会入会やサークル参加へとつながっている。
古川民主病院歯科では、健康まつりに歯科医師、歯科衛生士が参加し、「お口の相談会」を開催した。長町病院附属歯科クリニックでは、地域住民を対象にお口の健康講話会を開催した。
坂総合病院では、入院、外来に関わらず身寄りのない患者や頼れる家族・親族が不在の患者が昨年度と比較して大幅に増加している。昨年度同様に治療選択や療養先選択の場面における意思決定支援、経済的困窮の支援、既存のサービスや制度では対応できない部分の支援、死亡後の連絡調整、遺留金品の取り扱い調整など、家族の代行として多岐にわたる支援が必要だった。近隣自治体との情報共有や有事の対応手順はこれまでの連携や懇談などの積み上げにより、対応がスムーズになっている。しかし、身寄りのない患者や頼れる家族・親族が不在の場合の転院や施設の受入れはハードルが高い。身元保証会社を活用するケースもあるものの、本人の意思や財産を担保するという側面では、信頼性をどのように評価・確認するかが難しい。身寄りのない患者が置かれている状況や困り事、医療機関の対応と限界などを近隣医療機関と共有し、地域の課題として自治体も巻き込んだ取り組みを今年度も実施した。
長町病院は、社会背景が複雑な患者の相談が多く寄せられている。身元引受人不在や親族と疎遠な患 者は各病棟で常に複数人入院している。仙台市は他市町村に比べ身寄りのない方の受け皿は多いが、特に経済的弱者や若年者、精神疾患が複合しているケースは退院先の確保に難渋している。外来患者においても、経済的困窮や認知機能低下による受診中断、認知症や精神疾患による在宅生活の困難化などの相談が絶えなかった。患者のみならず家族にも支援を要するケースも増加している。地域の関係機関や更生保護施設、自立支援窓口等からの受診相談も多くあり、当院の存在が地域に浸透してきていることを実感するとともに、地域機関とのより緊密な連携と共同が不可欠であることを再認識している。高次脳機能障害や身体障害のある患者の就労(復職)支援も実施している。院内他部門や外部の専門相談機関と連携し、企業等との調整を図っている。
泉病院は、身寄りのない方、経済的問題を抱える方の支援を積極的に行っているが、専門的治療を要する患者が通常のように受けてもらえないケースを数例経験した。社会的背景を理由に受療権が侵害されることのないよう、誰もが医療を受ける権利が保障されるよう、様々な団体と連携しながら支援を継続していきたい。また行政、包括支援センター等地域の関係機関からは、未治療、治療中断による病状悪化、虐待やヤングケアラー等在宅介護が難渋しているケースで入院を受けるケースが増加した。このような支援を要する患者への支援において、地域包括ケア病棟が役割を担っている。経済的相談では、ホームページにより情報を得た方、関係機関より相談を勧められたという新規の無料低額診療利用相談が増えている。若年者の相談も多く、無料低額診療を通し、就労支援、他の制度の紹介など生活改善につなげる取り組みを行っている。関係機関が直接相談し、未受診者が治療につながるケースもあり、地域の中で実施している広報・講師活動が浸透してきている。
古川民主病院では、入院・外来・在宅の各場面で、社会的背景を持つ患者への支援が引き続き重要な課題となっている。認知症の進行や生活困窮により受診を中断している患者、セルフネグレクトや家族によるネグレクトが疑われる患者、身元引受人が不在の患者など、医療だけでは解決しにくい複合的な課題を抱える相談が寄せられている。身元引受人不在の患者については、地域の施設資源が限られているため退院後の選択肢が狭く、都市部以上に調整が難しい状況がある。住み慣れた地域で生活を継続できるよう、行政、地域包括支援センター、居宅介護支援事業所、介護施設、近隣医療機関との連携を強め、意思決定支援、退院支援、生活支援を一体的に進めた。また、アルコール使用障害、認知症、気分障害など精神科領域の支援を要する患者もみられ、医療・介護・福祉のネットワークづくりと、職員の対応力向上が求められている。生活保護の自家用車保有要件など、地域特性に合わない制度上の課題もあり、患者の受療権と生活を守る視点から、地域の実情を関係機関と共有し、必要な支援につなげていく。
介護事業では、高齢者の介護の悩み困りごとの相談窓口になり、多職種で情報の共有、連携を密に図りながら、支援が必要な方への介護サ-ビスの調整・実施を行っている。また、地域住民を対象に介護についてのテ-マやACP(アドバンス・ケア・プランニング)についての講演を行い啓蒙活動に努めた。
南光台地域包括支援センターには、社会の縮図とも言える様々な相談が寄せられている。年々相談数も増加。個人の支援で終わらせるのではなく、地域課題へも発展させ、地域づくりを行った。法人外の各機関、民間企業へも包括支援センターの周知をし、SDH(健康の社会的決定要因)の視点の普及をした。 声に出せない人こそが私たちの担うところと、職員一人一人が共通理念として共有している。
| 相談件数 | |
|---|---|
| 法人合計 | 36,559 |
| 坂総合病院 | 13,976 |
| 長町病院 | 13,207 |
| 古川民主病院 | 3,114 |
| 泉病院 | 6,235 |
| 他事業所 | 27 |
仙台医療圏内の北東に位置する拠点病院として、地域医療支援病院、宮城県災害拠点病院(地域災害医療センター)、救急指定病院、基幹型臨床研修指定病院として、塩釜市、多賀城市、利府町、松島町、七ヶ浜町の2市3町を診療圏として役割を果たしている。新たに2025年度は宮城県がん診療連携推進病院として宮城県からの指定を受けた。
救急医療では、塩釜地区休日急患診療担当二次病院として他の5つの病院と協力しながら中心的役割を担い、24時間365日急患を受け入れる病院として地域に根ざした医療を展開している。2025年度の救急車搬入は年間3,793台、時間外受入れ患者数は6,755名であった。
施設共同利用としてWebカンファレンスや講演会を開催している。救急医学会認定BLS講習会を2回、救急医学会認定ICLS講習会を3回、救急医学会認定ICLS指導者養成ワークショップ1回を開催した。
新型コロナウイルス感染症に関しては、入院医療のほか、帰国者接触者外来、外来発熱患者の診療、検査、ワクチン接種を実施。
各種学会の認定教育も実施している。日本臨床栄養代謝学会NST専門療法士認定教育施設として5日間の実地修練を開催し、院外7名、院内3名が受講した。医師会、看護協会、各技師会、各学会、研究会、小学校・中学校・高校・大学からの要請に応え、医師、保健師、看護師(感染管理、認知症看護、皮膚・排泄ケア、救急看護の認定資格者含む)、診療放射線技師、健康運動指導士等を講師として派遣した。
塩釜地区メディカルコントロール協議会委員を担い、救急救命士の気管挿管実習、就業前教育実習を受け入れた。塩釜保健師救急現場研修を受け入れた。感染症予防事業費等国庫負担(補助)金交付要綱に基づく事業として、塩釜地域2市3町の自治体乳がん検診(がん検診推進事業)を実施した。災害拠点病院として災害実動訓練を行った。
基幹型臨床研修指定病院として初期研修医1年目9名、2年目13名を受け入れた。総合診療・地域医療重点プログラムにも4年連続で研修医が参加し、東北の地域医療の担い手育成に引き続き注力している。また、21学会の認定施設を取得しており、新専門医制度下での基幹施設として内科・総合診療科の専門プログラム認定を受けている。連携施設として外科・産婦人科・リハビリテーション科などの専門研修も受け入れており、2025年度は9名の後期研修医が在籍し、専門研修を実施している。
2025年度の回復期リハビリテーション病棟の年間延べ患者数は、脳血管疾患や骨折など3万人を超える。地域包括ケア病床を増床し、急性期病院で行った急性期治療後の患者の転院を受入れ、自宅退院に向けた環境調整と亜急性期治療を行っている。一昨年度から実施されている仙台市の救急医療病院間連携推進事業にも支援病院として参加し、患者を受け入れている。
外来では、生活習慣病を中心にかかりつけ病院の役割を担っている。健康診断やインフルエンザ、帯状疱疹などのワクチン接種等の予防事業、訪問診療も積極的に行った。予防からリハビリテーション、在宅療養まで、地域の健康と療養を幅広く支援している。
2025年5月に新病院が開院し、これまで以上に回復期の入院を受け入れるべく回復期病床を39床から50床とした。基本診療はこれまでと変わりなく、急性期の脳卒中診療・治療から回復期リハビリテーションの提供。内科では生活習慣病の診療を行っている。介護保険事業では維持期リハビリテーションに取り組み、パーキンソン病等の神経難病に対する診断・治療、レスパイト入院のほか、頭痛、めまい、しびれなどの脳神経疾患を幅広く受け入れている。また2025年度では、医療的ケアを必要とする障害者のレスパイトを受け入れるために「医療型短期入所事業所」を開始した。在宅診療では、在宅療養支援病院(機能強化型)の施設基準を取得し、常時管理患者は約55名、年間の在宅診療は延べ件数で1,400件を超えている。急性増悪時やレスパイトも受け入れている。医療連携では地域連携室を設置し、医療ソーシャルワーカーを含む専任スタッフを配置し、他医療機関や施設からの紹介を受け入れている。放射線科は、地域の診療機関からの紹介検査を受け入れ、認知症診療における脳画像診断中心に、CT、MRI、脳核医学検査を実施している。
介護事業では、地域包括支援センター、ケアステーション、介護施設などと連携し、地域住民の介護支援を行い、健診分野では、協会けんぽ生活習慣病予防健診実施機関、特定健康診査実施機関として保険予防活動を行っている。また、自治体脳ドック健診、運転従事者脳ドック検診やMCI(軽度認知障害)ドック等を行っている。疾患予防では健康増進活動を重視し、認知症サポート医師による認知症や神経難病に関する講演会を開催している。医師養成では、神経内科准教育関連施設の認定を受け、初期臨床研修では、地域プライマリ・ケアを重点としたプログラムで協力型臨床研修病院として研修医を常時受け入れている。医療系学生実習としては、看護師、リハビリテーション、社会福祉士、管理栄養士の実習を受入れ、高校生1日医師体験にも取り組んでいる。
古川民主病院は、外来では生活習慣病管理を主とした内科診療を行っている。入院では地域包括ケア病床を活用し、高齢者救急後の受け皿、急性期病院からの転院受入れ、在宅・施設への復帰支援を担っている。2025年度は10月から2階病棟を全病床地域包括ケア病床として運用し、下期の稼働改善に取り組んだ。訪問診療では、在宅療養支援病院として、自宅や高齢者住宅で暮らす高齢者やがん患者を支え、年度後半には在宅管理患者数が200名を超えた。介護医療院では、入所申込書やパンフレットの周辺医療機関への送付、空床情報のホームページ掲載・更新などを行い、地域の介護療養ニーズへの対応を進めた。
栗原市は人口減少が著しく、2026年3月末時点の人口は58,665人で、前年同月比1,273人の減少となっている。当事業所が所在する栗駒地区の人口は8,948人で、前年同月比251人の減少となった。地域全体として転入者は少なく、転出や施設入所となる高齢者も多い地域であり、外来受療者の減少傾向が続いている。当院の外来患者数も前年より640人減少しており、人口減少と高齢化の進行が受診動向にも影響している状況である。一方で、地域住民の健康を支える身近な医療機関として、外来診療に加え、健康診断や各種予防接種などの保健予防活動に取り組んだ。今後も、人口減少が進む地域の実情を踏まえながら、地域住民が安心して受診できる医療提供体制の維持と、持続可能な事業運営に向けた検討を進めていく。
中新田民主医院のある加美町は人口減少が顕著であり、高齢化率が40%を超える地域である。これまで慢性疾患管理を中心とした内科診療及び一時的な外科処置ができる医療機関として地域に貢献してきたが、外来患者数も年々減少している中、更に後継者問題と施設設備の老朽化問題が重なり、併設する地域密着型通所介護施設とともに2025年度末をもって閉院となった。
法人の産業医学健診センターを併設し、労働衛生分野における医療活動・健診活動をしている。地域の産業保健体制の強化と働く人々の健康保持増進を目的として、産業医活動・健診事業・診療活動を一体的に推進している。
診療所は、仙台市中心部・青葉区に位置し、周辺には複数の健診施設が集積する競争環境にある中で、産業保健と地域医療を組み合わせた独自の役割を担い、地域住民および事業所の健康管理を支える医療機関としての機能を強化していく。
産業衛生分野では、引き続き14事業所において産業医活動を実施し、事業場の健康管理体制の整備支援を行う。診療所においては、生活習慣病(糖尿病、高血圧、脂質異常症等)を中心とした慢性疾患管理に加え、呼吸器疾患、腎臓疾患などの一般内科診療を提供する。さらに、頸肩腕障害、じん肺・石綿関連疾患、振動障害などの職業起因性疾患についても専門的に対応しているが、近年は労災患者数が減少傾向にあり、診療構成の変化に応じた対応が求められている。健診分野では、各種健康診断の実施に加え、健診バスを活用した巡回健診を継続し、県内約100事業所の健診を受託している。
「過労死110番」の事務局を担い、相談会を年2回開催し2026年秋には第70回を迎える。労働者の健康問題や過重労働に関する社会的課題に対し、地域の相談窓口としての役割を果たす。
若林区六郷地区は古くからの農業地域であり、東日本大震災の被災者も多く暮らしている。高齢化が進む中、交通の便が悪いことから住民の孤立が懸念されている。住民はそれぞれに様々な想いを抱えて生活しており、その背景に寄り添いながら、当院では慢性疾患を中心とした外来診療や訪問診療を行っている。介護予防の分野では、仙台市委託事業として「フレイル予防応援教室」に取り組んでいる。クリニック内に設けた「ゆったりサロン」は、地域住民の交流や健康増進活動の拠点として重要な役割を果たしている。また、2020年4月から続く「暮らしの助け合いの会」では、一人暮らしの高齢者からの相談や依頼を受け、地域住民と協力して草取りや買い物などの生活支援を行い、安心して暮らし続けられる地域づくりを進めている。六郷・沖野地域包括支援センターとも連携し、地域の困りごとに対応しながら、フレイル予防の推進にも力を注いでいる。
坂総合病院と連携しながら、一般内科外来、糖尿病代謝科専門外来、在宅往診を行っている。外来診療は生活習慣病や慢性疾患管理に重点を置きつつ、軽度の急性期疾患にも対応している。外来で通院困難になった患者は在宅管理へ移行している。外来延べ患者数は月平均767人、在宅往診延べ患者数は月 平均199人、在宅往診管理患者数は月平均90人である。在宅往診延べ患者数は昨年度比107%と、増加傾向にある。
併設する通所リハビリテーションは、作業療法、理学療法、言語療法と、総合的なリハビリを実施し、高齢者、要介護者の在宅生活支援、介護予防に努めている。通所リハビリテーションの延べ利用者数は月平均316人である。在宅往診においては、近隣の訪問看護・介護ステーションや調剤薬局と連携し、定期的に合同カンファレンスを行い、医療介護の総合的なサポートを実践している。職員の医療介護分野の研修としては、継続的にWeb研修を実施し、また坂総合病院の専門職に講師を依頼するなどして各種研修を実施している。
歯科事業部では、お口の生涯管理を重視し、外来はもちろん、地域医療機関・介護機関との連携を強化し、歯科医療機関に通院できない住民の口腔状態の改善に取り組んでいる。古川民主病院歯科は、一般歯科、小児歯科、口腔外科、歯科矯正、訪問歯科を実施し、乳幼児から高齢者まで幅広い歯科医療を提供。病院歯科の特徴を活かし、有病者の歯科治療も行っている。地域との連携では、大崎地域の開業医より口腔外科、矯正を中心に紹介患者を受け入れ、大崎歯科医師会休日診療当番に参加。地域の4ヶ所の保育園で歯科検診を行っている。また、宮城県病院歯科連絡会に加盟し、県内の病院歯科間の連携、病院歯科と歯科診療所間の連携強化にも取り組んでいる。長町病院附属歯科クリニックは、口腔の定期管理を中心とした外来診療、生活保護法受給者などの歯科診療に取り組んでいる。訪問診療ではポータブルユニット、往診用レントゲンを携行し歯科治療を行っている。
県内に6つのケアステーションを運営している。小児から高齢者、あらゆる疾患を抱える方に対し、多職種(看護師、リハビリ、ヘルパー、ケアマネジャー)で連携を図りながら支援を行っている。各事業所で地域性に応じた事業を展開している。訪問看護では、施設との業務委託契約を結び、入所者の健康管理や施設職員への指導、状態悪化時等の対応を行っている。
人材不足が続いており、特に訪問介護では、職員の高齢化が進んでいる。状況に応じた柔軟な事業展開を行っていく。地域では競合事業所が増加してきている。在宅生活を支える重要な事業として、法人内外で、医療機関、介護福祉事業所、自治体、地域包括支援センター等との関係構築、連携強化を図る。研修等にも積極的に参加して質の向上を図り、地域住民から選ばれる事業所づくりを目指す。
居宅支援機能より総合相談、支え合いの地域づくりへ委託業務がシフトされ、拡大している。心理的安全性を確保する事で困難事例にもアウトリーチで対応し、チーム支援にてスピーディーな業務運営を行っている。
当法人では、ガバナンスの強化および意思決定の質向上を目的として、以下の取り組みを実施した。
理事として求められる要件を以下のとおり明文化した。①一定の職員歴を有し、事業活動の推進に積極的な役割を果たせる者、②設立趣意書および定款の理念に基づき課題を考察し実践できる者、③次代の幹部として期待される者、④法人の事業に対して、設立趣意書及び定款に基づき法令順守の立場から問題点を指摘できる者、地域住民の声を代表し得る者。これにより、理事会の構成の透明性と適格性を高める体制整備を図った。
理事会における経営討議の充実を図るため、月次決算の要因分析及び改善策を記載する共通様式を整備し、全事業所で統一的な運用を開始した。これにより、財務状況や経営課題の共有を進めるとともに、理事会における経営状況の分析及び改善策に関する討議の充実を図った。
以上