輸血検査室の役割

2017.08.04

臨床検査技師が担う検査業務は多種多様にあり、院内の他の職種の方や院外の方とも様々な関わり方をします。

その中で、今回は当院の輸血検査室の役割について紹介します。

輸血とは

けがによる大量出血や、病気で血液がうまく作れなくなった場合などに、不足した血液成分を補う治療方法(輸血療法)です。

輸血前に必要な検査

血液型のキャラクター

患者さまに輸血が必要となった場合は、事前に血液型検査、不規則抗体検査、交差適合試験という検査を実施する必要があります。
これらを患者さまの状態(緊急度)に合わせて遅れのないように実施します。

輸血療法委員会

坂総合病院の輸血療法委員会は医師、看護師、薬剤師、事務、臨床検査技師によって構成されています。当院では臨床検査技師は事務局を担い、毎月の委員会を開催します。

委員会では、輸血に関する勉強会の開催や、院内の輸血療法マニュアルの見直しなどを行います。

また、医療安全対策室と連携して、看護師の輸血実施手順の確認をしたり、輸血に関わるニアミス報告などへの対策を検討します。

輸血療法を支える繋がり

みんなで手をつなごう

安全な輸血療法のために必要な繋がりがあります。

献血者 → 血液センター → 病院(医師・看護師・検査技師) → 患者さま

この繋がりがどこかで断たれると、輸血療法は成り立ちません。

輸血検査室は院外(血液センター)と院内(医師・看護師・患者様)の間に立ち、必要な輸血製剤を遅れなく準備するのが仕事です。

特に緊急性が高い場合には、患者様の救命のために血液センターも病院も一丸となって対応します。

最後に

献血する人

輸血検査室では、患者様が安全に輸血を受けられるように、必要な事前検査を行い、必要な輸血製剤を必要な時間までに準備するよう努めています。

また、献血者からいただいた貴重な血液を無駄にしないように配慮することも必要です。健康な皆さん、ぜひ、献血ルームや献血バスでの献血にご協力をお願いします!